2024年3月30日土曜日

エアインテークその2

これ、何の穴だかわかりますか?



 主翼内部の負圧化を避けるために、積極的なエアインテークを設けるため、主翼前縁にこれらの穴を開けて、実験してみました。



これらの性能への効果は、さすがにハッキリとは分かりませんでしたが、「おまじない」としてはバッチリ!

一方で、デメリットも感じました。前縁の形状が連続的でなくなり、高速時の抵抗が大きくなったような感じがしました。発航時の到達高度が少し下がったという感じ。

そんな訳で、前縁に穴やスリットを開けるのは止めて、最初の画像のように主翼の裏に大きめの穴を開けることにしました。ワタクシの機体はは主翼中央部下に機軸方向に貫通チャネルがあるので、そこに穴を開けて内部に空気を通すという発想です。

到達高度に影響が出ないように出来るかどうか、試してみたいと思います。所詮、「おまじない」なんですがね。

主翼上面の穴から、空気がしっかり染み出してくるかな?





ドロ沼フライト記録

まず、先週の記録会。記録結果を写真に撮って来たんですが、消してしまいました。ゴメンナサイ。

で、本日の記録会。

本日は青空高く、風も弱く、ポカポカ条件だったのですが、昨日の春の嵐が酷かった。田んぼはホントに田んぼになってしまい、機体回収のために田んぼに入ると、足の脛までズブズブ沈んでしまうほどです。そこから足を抜くのも大変。四苦八苦している間に水没した機体はどんどん水分を吸ってしまいます。

そんな中でも記録会をやることになりました。


白い機体は茶色くなるし、長靴には泥がいっぱい溜まって、足は重い。I山さんはショートブーツだったので、ズボン裾もドロドロ。

さすが田んぼ。保水力がバッチリ!!

2024年3月17日日曜日

フライト記録会

一日遅れてしまいましたが、昨日のフライト記録です。

今日はI山さんと2人のみ。

1ラウンド目

I山さんのグライド性能に全く歯が立ちませんでした。ちょっとしたサーマルがあると、必ず掴む性能、いつもながら驚いてしまいます。対してワタクシの方は第一旋回で大きく高度を落としてしまう状況。揚力が殆ど出ていないかのようなグライドでした。

2ラウンド目

2ラウンド目でも同じ傾向でしたが、I山さんの8投目で視界没。9,10投目は箱出し一発目のフライトだったので、調整が不十分であった結果です。

風も南風に変わってサーマル気配がプンプンしていたのですが、なぜか下降気流が多かった。


今日は完敗。ちょっと機体の点検をしてみよう。


2024年3月16日土曜日

エアインテーク

主翼への小細工の続きです。

主翼前部の閉空間の空気を前後2段に配置したピンホールから出し入れして、吸い出した空気を主翼上面でかき回すことで剥離を抑えるという仮説が正しいとすると、主翼前部の空間にしっかりと空気が補充できるようにしておきたくなります。

そこで、積極的なエアインテークを工夫してみました。

【前縁配置のピンホール型】


翼内機銃口のような恰好ですが、片翼5つずつ付けています。主翼前縁はいわゆるよどみ点になるので、もっとも静圧が高くなるため、ココに配置してみました。

本日、チョコっと試してみたんですが、静気流時、滑空は少し伸びるようになった気がしました。一方、サーマルが発生するような条件のなかで、下降気流の条件に遭遇した場合、なんの効果も感じられず、スルスル降りてきてしまいました。サーマルにも乗りにくい感じがしました。(主観的で、分析できていませんが。)


【エアダクト型】


あまりにも浮きが良くなかったので、前縁にピンホールを幾つも開けたことが原因で、そもそも翼前縁から剥離して、揚力が出ていないんじゃないかなと想像しました。

そんな訳で、必要な穴面積は確保しながら、もともとあまり揚力が期待できない翼根部にダクト型のエアインテークを付けてみました。

これはまだ試験飛行していませんが、可能性があれば、もう少し形状を考えてみたいと思います。


2024年3月9日土曜日

主翼への小細工

 昨年末に構想、今年に入ってから実験を重ねてきました。主翼への小細工です。

狙いは、低速域(低レイノルズ数)での主翼上面の空気の剥離低減です。今回の小細工は、下図に示すような前縁上面部分へのピンホール配列です。いつも一緒に飛ばしているメンバからは、「ディンプル」と言ってくれていますが、穴なのでちょっと違うんですけどね。良いネーミング募集中。


今までも似たような小細工をトライしてきました。
例えば、下の画像のように主翼上面に斜めに棒上のチャンネル材を規則的に配置したタービュレータ。


また、別の手段として、下の画像のように三角フィンを主翼前縁部に一列追加したボルテックスジェネレータ。

いずれも、主翼上面に縦渦上の気流を作って、剥離を抑制しようとしたもの。実際とばしてみて、少し効果がある(滑空に伸びが出る)ように感じたものの、高速上昇時の空気抵抗が無視できず、到達高度は相対的に低くなってしまいましたので、お蔵入りになったアイデアです。

そもそも、紙飛行機のような低レイノルズ数域で飛ぶ機体には、実機のようなはっきりした縦渦発生は期待できないので、おまじない的な細工なのですが、同時に抵抗も増えてしまい、紙飛行機に適した方法がないものか、妄想していました。


今回、仮説と共に妄想した結果生み出した小細工が、主翼前縁付近に施したピンホール配列。


なんで、ピンホール配列で効果があるか?
ワタクシの紙飛行機主翼内部にはスパー(内部桁)の前方に閉じられた空間があります。
その空間の空気を前後2段に配置したピンホールから出し入れして、吸い出した空気を主翼上面でかき回すことで剥離を抑えるというタービュレータです。
全くの仮説です。いまだに検証はできていませんが、もうちょっと具体的に妄想と共に説明します。

【仮説】
ベルヌーイの定理より静圧と動圧の和は一定。
p(静圧)+ 1/2*ρ*v^2(動圧) = Const.
主翼の上部表面の内側(閉空間)は速度ゼロ。上部表面の外側は滑空速度よりも少し早い気流があります。この気流があるために、上部表面の外側の静圧は下がります。
その表面に穴をあけると。。。空気は主翼内部空間から主翼外側に吸い出されます。
ただし、主翼内部の空間は小さいために、どこからか吸い出された空気と同じ量の空気を入れる必要があります。
そのために主翼前縁付近に2段のピンホール列を配置しています。2列目のピンホールは主翼のハイポイント付近に配置(もっとも速度が上がる位置)しており、1列目のピンホール列は
2列目の前に配置(相対的に速度が小さい位置)しているため、1列目から主翼内部に空気が吸い込まれて、2列目から空気が吸い出されるという仮説です。
もちろん、空気の動きは微々たる量であり、2列目から主翼内部の空気が「しみ出してくる」ようなイメージです。
ただ、このしみ出した空気が、もともと主翼上面を流れていた空気とぶつかることで小さな縦渦がピンホール穴の近傍に発生するという仮説です。

【効果の実験結果】
(1)片翼だけの効果確認
主翼両側にピンホールを開けて、片側だけ紙テープで閉じると、閉じた側にバンクが発生し、旋回半径が少し小さくなる傾向を確認できたことで、ピンホール列は主翼上面の空気の流れに影響を及ぼしていることを確認しました。

(2)穴塞ぎ機体と穴開き機体の滑空時間比較
出来るだけ同じ時間帯で比較して環境条件を合わせながら実施したために、データを集めるのに結構期間がかかりました。

結果

その差は1.6秒。約3.5%の滑空性能向上。
これを確かな効果と判断するか、バラつきの範囲と評価するか、ビミョーなところですね。
もともと、主翼の性能が10%も向上する魔法のような手段はないので、ワタクシ的には3.5%の性能向上は、確かな効果であると思います。

(3)40秒を超えるフライト比率
飛ばしていると、何度かサーマルでMAXが出るのですが、サーマルの影響が入ってしまうと評価誤差が大きくなってしまうのではないかという懸念がありました。
ですので、単なる平均値じゃなくて、分布を評価してみました。
今回は簡単に40秒を超えるフライトがそれぞれ何%あるかという分布を評価しました。
つまり、40秒以上飛ばせる確率の比較です。

結果

これは、はっきりとした差が出たと思います。

もう少し、知見を増やす必要はありそうですが、結構有効な小細工を発見したような気がします。





2024年3月3日日曜日

フライト記録会

 最近の週末は、天候が悪かったり、風が強かったりであまり飛ばせていませんでしたが、今日は風が弱いフライト日和。

いつものメンバ以上に集まりました。

1ラウンド目


I田さんは、久しぶり。大型のバルサ機をオーバスローで投げます。さすが大型バルサ機のグライド。伸びが素晴らしかったです。


2ラウンド目

風はほぼ無風状態。空気も温まってきた感じ。ですが、強いサーマルがボコボコ発生するという環境ではなく、吸われるような空気もありました。

I田さんは、自身の新造機の調整のために記録会から外れ、4名で2ラウンド目を始めました。

だんだん風が南向きに変わり、強くなってきたので今日はココまで。久しぶりの飛行機日和をたっぷり楽しみました。

2024年2月12日月曜日

フライト記録会

 久しぶりにいつものメンバが集まりました。

ちょっと風があったのですが、さっそく記録会の開始です。開始直後からだんだん風が強くなってきて、終盤は4m/sから5m/s程度となる強風でした。当然あっという間に風下に流されて行きます。

おまけに、今日はサーマルがポンポン出るような条件。回収のために歩く距離も大変でしたし、視界没になった機体も何機か。



記録を見ると、なんとI山さんとワタクシが同タイム。初のフライオフとしたいところだったのですが、この強風。
ロストする覚悟で勝ちを狙うか、ロストしないギリギリを狙うかというチキンレース。

結局機体を大事にしたいということで、フライオフはなし。大人の判断でした。

2024年1月28日日曜日

HAND-BU(紙飛行機のハンドランチ競技)

 今年から、倶楽部原っぱさんのんの計らいで、紙飛行機ハンドランチの定期競技が計画されました。通称、HAND-BU。主翼と尾翼が紙製であれば、胴体の材料は問わないという門戸の広い競技です。

カタパルトが圧倒的人気の紙飛行機界で、本来のハンドランチ人口を増やすことも目的にしています。

今日はその第1回目。時折雲の合間から青空が見える程度の曇りでした。風は比較的弱く、1~2m/s程度。ただ、日差しがないので地面も空気も温まることがなく、始終下降気味の気流でした。

ワタクシも現着後にさっそく準備。


問題は、何人集まるか?
ランチャーズと日程が重なってしまったため、期待していたメンバの参加は望めず。。。

開始5分前までに集まったのは、いつもの湘南メンバの3人のみ。
「いつもの田んぼと変わんない!」

その後、1名が友情出演、ジュニアが1名参加してくれて、5名での記録会となりました。

そして、ワタクシの記録。1投目から順に
30、52、32、37、53、39、6、5、33、53秒

7投目、8投目の大失敗がありましたが、1秒差で優勝することが出来ました。多くの方がこの気象条件でタイムに伸び悩みがあるなか、ワタクシは失投以外はまぁまぁの滑空でした。年末から実験して採用した「ピンホール大作戦」が奏功した感じがありました(気のせいかも)。


この日、MAXはI山さんの1回のみ。やはり全体的に冷えた空気だったんですね

競技後、小学生の若きパイロットにワタクシのハンドランチ機(SAL)を体験してもらいました。意外と上手に飛ばすんですね。将来に期待が持てます。

久しぶりに、武蔵野中央公園に出かけたので、多くの方とお話しする機会が持てました。
また、参加したいと思います。(ちょっと家から距離があるのが。。。)

さらに、昨年末の強風Fuji Cupでロストした機体を翌日回収してもらい、保管して頂いていたのですが、本日手元に戻りました。ほとんど損傷や変形がなく、しっかり保管頂いたことに感謝です。



2024年1月13日土曜日

フライト記録会

 4人揃っての記録会は、今年初めて。

今日は風も弱く、寒さもそれほどでもない状況です。

1ラウンド目


サーマルが出るような気流ではありませんでした。出ても「ほんわり」した程度。なので皆さん大きなタイムのバラつきはありませんでした。Y関さんはオーバハンド機ですが、相変わらずの強肩。青空に吸い込まれるような高さまで上げていました。

いいなぁ、あの肩パルト。


2ラウンド目


2ラウンド目になると、少しサーマルがあったり、吸い込みがあったり。Y関さんの8回目はなぜか宙返り着地。あんまり見たことがない挙動でした。ワタクシは1ラウンド目と2ラウンド目、同じ機体ですが少し小細工していました。期待値としては1ラウンド目の設定の方が5%ほどタイムが良くなる筈だったのですが、結果は大して変わらず。条件の違いなのかなぁ。定量的な比較は難しいね。

2024年1月1日月曜日

あけおめ! 2024

みなさま、

あけましておめでとうございます。


本年も、公私ともどもよろしくお願いいたします。


昨年は、仕事においても趣味の紙飛行機においても、いろいろと変化のあった年でした。

なんと、今年は年男。ついに還暦を迎えちゃったりします。でも気持ちはまだまだ行けまっせ!